「山梨日日新聞」に記事掲載

「山梨日日新聞」掲載記事


「山梨日日新聞(平成24年9月19日)」に
イライラ(神経症)と漢方治療に関する記事が掲載されました。

以下、掲載記事

ドクターに聞く!評判の漢方治療 Vol.2 イライラ(神経症)
なんだかイライラがおさまらない・・・

イライラの原因は、体の不調にあることも。早めに医師に相談を

変化に富んだライフサイクルのため、女性にはストレスが多い

 良いことも悪いことも、どのような変化も実はストレスとなります。女性は小児期、思春期、成熟期(月経前・月経時・妊娠時・分娩後・去勢後)、更年期、老年期と変化に富んだ人生を送っていることに加え、近年では活躍の場が増えたことで役割が増大し、家庭や仕事、介護など、一人で何役もこなしています。普段は女性ホルモンのエストロゲンが女性を我慢強く頑張らせていますが、イライラがいつ起きても不思議ではない状況にあるといえます。

 ささいなことにもイライラしてしまう、倦怠(けんたい)感や疲れなど、原因がはっきり分からない不調(不定愁訴)は、女性ホルモンの変化や育ってきた状況、現在の生活だけでなく、見落とされがちな栄兼の偏りが原因となっている場合もあります。鉄欠乏症や血糖値が乱高下する機能性低血糖症は、不定愁訴と近い症状を生じさせます。

不調が絡み合う不定愁訴には、全身を治す漢方が有用

 漢方医学には「気(き)・血(けつ)・水(すい)」という体を構成する要素があります。例えば、気の乱れによるイライラは、鉄欠乏、低タンパクによるむくみなど血や水の異常にも関連し、不調は絡み合っています。漢方治療は全身のバランスを整えて不調を治したり、治す力を助けたりするものなので、体の不調を治すことでイライラが治まるなど、心の不調も取り除くことができます。そのため、女性特有の不定愁訴に漢方は有用です。

 漢方の診察では問診が重要な位置を占めています。まず患者さんの話をよく聞き、患者さんの意向をくみながら治療計画を立てています。患者さん自身に納得してもらうと治りも早くなるのです。漢方薬だけではなく、西洋薬と使い分けることもありますし、外科治療が必要な場合には外科を勧めます。また、女性は家族優先で自分のことは後回しにすることも少なくなく、食事をきちんと取っていない人も多いので、3食必ず取るようにも指導します。

更年期に起こりやすい症状

血管運動神経症状 ホットフラッシュ、動悸、頻脈、発汗、手足の冷えなど
精神神経症状 イライラ、不安、落ち込み、抑うつ、不眠、
意欲の低下、集中力の低下など
運動関係の症状 肩こり、腰痛など
消化器系の症状 食欲不振、吐き気、おう吐など
生殖器系の症状 不正出血、月経量の異常、性交痛、外陰部の違和感など
泌尿器系の症状 頻尿、排尿痛など
全身症状 のどのつかえ感、頭痛、肥満、やせ、むくみ、
体の違和感(アリが這うような感じ)など

「女性のための漢方 ~更年期ってなに?~」
女性のための漢方のポータルサイト Kampo view より

症状と体質から「証」を診断し、漢方薬を処方

 漢方では症状と体質から「証(しょう)」を診断し、漢方薬を処方します。イライラの症状に使う漢方薬「加味逍遙散(かみしょうようさん)」は、イライラだけでなく、肩こりや不安感、更年期障害、便秘など多岐にわたる不調を和らげます。同じ不調でも軟便の人には「加味帰脾湯(かみきひとう)」を用います。

 神経過敏で興奮しやすく、イライラする、眠れないなどの精神神経症状を訴える人で、体力が中程度の人には「抑肝散(よくかんさん)」を、同じ症状でも体力の低下した人には「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんびはんげ)」を用います。「甘麦大棗湯(かんばくだいそうとう)」は、イライラする上、うつ状態で泣きやすい人に用います。

早めの対応が大切。病院で医師に相談を

 漢方薬は証が合っていることが大事なので、自分にあった漢方薬を見つけておくと良いと思います。将来同じ症状で再び具合が悪くなったときに医師の診察のもと早めに収用することができます。また、女性はさまざまな不調を友達に相談することも多く、誤ったアドバイスで治療を遅らせてしまう場合もあります。ひどくなってからではなく、早めに対応することが大切です。

 女性が明るく元気でいることが、家庭や職場、地域を元気にさせると思っています。心や体の不調は我慢せず、まず、病院やクリニックで医師に相談してください。

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